目に映るのは僕かい？　それとも全く関係のない世界なのかな？
　頭を開いて見てみたいけど生憎それをすると壊れてしまうかもしれない。修復できなかったら、ねえ、困るもの。
　どろりどろどろ。
　溢れていくコトバキモチシコウコエ。聞こえる？　聴こえる？
　修復できなくても良いからやっぱり頭を開いて見てみたいな。でもニンゲンでさえ頭を開いても大丈夫なんだから僕たちも大丈夫だよね。うんきっと大丈夫だ。勝手に結論付けるけど間違ってはいないはずだからもう良いや。
　相変わらず僕の中身のデータはどろどろと口を伝って零れていく。機密事項はきっちり護ってるからダイジョウブ。多分。
　確かなものは何もないんだから確実なんてものを求めちゃあいけないんだよ。世界は不確かという事だけが確かなんだから。
　いっそ壊れちゃえばいいのにねえ。なんて僕は言うけど相槌は誰もうってはくれない。この部屋には僕と君しかいないのにね。何で相槌が返ってこないのかな。
　声なんて結局のところ波長でしかないんだから、僕の耳がおかしいのかな。
　あははと笑うけどやっぱり君はなんの反応もないんだね。
　面白くない。ゼンマイ仕掛けの人形はゼンマイが切れたらもういらない。

必要≠不必要

（きみはすきだけどもういらない）





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